ぬくもりを、手に
木々の緑が眩しくて。 木漏れ日は、光のカーテンのよう。 優しくて。それなのに何故か、寂しい、と感じた。
ふと、考えた。 ここにいる意味を。 答えは、見つからない。 でも。 体が動いた。 考える、前に。 心が、感じる前に。 「あっ…。」 「っ…?」 思わず、引き止めた。見目麗しい、けれど、冷厳な、少年。 その顔に、その瞳に映る、自分。 「あの、さ。」 思わず、言葉が口をついた。 少年の顔が、自分に向けられる。瞳が、わずかに見開いて。 それから、目を閉じて。 「…何。」 「いや、用は、ない。」 無言で、彼の瞳が開く。全て、見透かされるような。瞳。 「…。」 冷たい視線が、体を貫く。 苦手な、彼の冷眼。この瞳に、自分は弱くて。逃げ出したくなるのに。 それでも、何故だろう? 嬉しい、と、思うのは。
最初は、何に囚われたのだろう? …あの、冷たい瞳。 それから? 冷たい、でも、奥にある光に。 魅せられた。 でも。 もっと。 そう、「もっと」が。 扉が、開く。 きっと見つかる。 ここに、いる、意味。 ぬくもりの、意味。 「…用は、済んだ?」 「…え?」 あまりにも、彼の手が、存外に温かくて。 ぬくもりが、伝わってきて。 温かいな、なんて今更に、思った。 「…気は、すんだか、って聞いているんだけど。」 彼の声は、冷たかった。 手はこんなに暖かなのに。 「…。」 無言で、外されて。 なくなったぬくもりに、感じた感情を何と言うのだろうか? 「 あ…。」 「…?」 思わず、手をつかんだ。 変わらず、暖かな、彼の、手。 ふと、われに返る。 自分のとった行動。 滑稽な。 「っ…!い、いや、これはその…。」 「…手、離しなよ。」 慌てる自分に、彼は何の反応もしめさない。 ただ、無表情に。 こんなに、彼の体温を感じるのに。 心は、ひどく遠かった。 「あ、ああ…。」 離さなきゃ、いけないけど。 でも。 「…だから、手。」 宣告のように、聞こえる言葉。 「…あ、ああ…。」 言葉が、見つからない。 「…。」 「…あの、さ。」 「…何。」 見つからない、心。 扉は、開いたのに。 一歩が。 ふいにさした木漏れ日は。 彼を照らし、彼を包んで。 「…お前、って、綺麗だよな。」 それしか、言葉がでなかった。 でも、心は軽くなって。 「…は、ぁ?」 彼の、声がゆらぐ。聞いた事のない、彼の感情。 その後の予想はできている。 何故か、慌てた。 10も下の少年なのに。 「い、いや、そういう意味じゃなくて、さ。」 「…。」 「…悪かった、よ。」 「…悪いと思うようなことをしたわけ?」 「…。」 何も、言えなくなる。 自分の心すら、わからなくて。 「あんた…。」 初めて、自分を呼ぶ声。 名前では、なかったけれど。 「うん?」 「…馬鹿、だよね。」 嘲笑。でも、声は温かい。 握った手と、同じように。 「うるさい。ほっとけよ。」 心の奥から、溢れ出す、ぬくもり。 「でもさ、信じろよ。」 そう言ったら。 「…だから馬鹿って言うんだよ。」 笑われて。 不思議と、心は軽かった。 そして、自分にしか、聞こえないような声で、ぼそりと、呟かれた言葉。 それだけで。 笑える自分はきっと答えを見つけたのだろう。 彼と、ともに。
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ルクフリ……ルクフリだよ〜!!(><。)そして何気に幸せテイストvvv素っ気無いけど完全に拒否してるわけじゃないルックがもう……ツボです。最後の笑顔なんて、お姉さんメロメロですわよ(笑)フリックじゃないけど……そりゃ落ちるって…(←オイ)なんか成熟してないラブラブさで顔がにやけました(笑)可愛い……雰囲気が可愛いオーラを出してますvvv清涼剤ですわぁ……vvvホントにありがとうございました〜!!(><)そしてワケワカメなコメントでごめん……(笑)←煮えてるらしい(笑) |