5:甘い悲鳴
ベッドに上がってしまったら、後はやる事は一つだ。
恭弥は脱ぎかけだったディーノのズボンをずり下げて、反応しかけているソレに触れる。
すると、「恭弥」と頭上から呼ばれた。行動を妨げられて、じろ…と睨む。
「止めたわけじゃねぇって。そっち、もういーから…」
そう言いながら、サイドテーブルの引き出しからチューブを取り出した。
何かはすぐにわかる。受け取って蓋を外すと、出てくる透明なジェルを指に乗せた。
「待てなかった?」
「ちげーよ。そう何回もされたら、もたねーだろ」
ホテルに来る前の応接室の事を指して、ディーノは息を吐いた。
そう言えば2回ほどイかせたっけ。
あれからまだ1時間も経っていないから、気だるさが残っているのかも知れない。
「情けないね」
「ばかやろ。お前が挿れる前に、そう何度…、っも…」
続けようとした言葉を、ぬめる指を挿入して塞き止めた。
ジェルの助けで抵抗もなく入り込んでいく。
こうした物を使わなくてはいけないのは面倒でもあったが。
有ると無いでは、滑りがまるで違う。何より…
「……っく…、…ぁ…」
ディーノが痛がる様子を見せず、快感を耐えるような表情を浮かべるのがいい。
痛みに苦しむ顔も格別だが、翻弄されまいと懸命に息を吐く、上気したその顔が好きだった。
どこまで耐えられるのか…試したくなる。煽られるままに自分の唇を舐めて、艶笑を浮かべた。
「…、…きょ…や、もうそれくらいで…、いいって…」
暫く2本の指で中を掻き回して、じ…と窺っていると。
咎めるように腕を掴んで、詰まらせた声で先を促す。
未だそう言った事を考えられる事に目を細めて、中の指をぐり…と、曲げた。
「…っぁ!…ぅっ…、っ」
第二関節の上部に、反応が如実な部分があるのを知っている。
殊更にそこを擦ると、ディーノは首を仰け反らせて、びくん…と身体を跳ねさせた。
前のモノも頭を擡げていて、先走りが滲み始めていた。
それでもなお、歯を食いしばって声を抑える様子に、ち…、と舌打ちをする。
「ここなら抑えなくて良いでしょ?ちゃんと声、聞かせなよ」
「…は、生憎……盛大に、声…出…っせる、…よ…に、出来て、ねぇんだ…よ」
「――無意識だって?……その根底の見栄も、こうすれば崩れる…っ、だろ…」
ずる…と、指を引き抜いて、息を着かせる間もなく、恭弥は自分のモノを突き立てた。
「―――っあ、ぁっ……、っ!!…っぅ…、ァッ…」
一気に増した内部の質量に、堪らずといった風に引き攣った悲鳴が上がった。
苦しげに、ギュ…っと目をつぶって、小刻みに身体が震え。
しどけなく開いた口から、甘い声が漏れ始めた。
「……イイ声…、たまらないね…、あなた」
恭弥は吐息交じりに呟くと、収縮する内部を掻き分けて抽挿し始める。
上部を抉るように動かし、呼応して上がる喘ぎに自らも煽られて。
心地良い嬌声を耳に愉悦の笑みを浮かべて、恭弥は熱い息を吐いた。
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ちょい短いですが。毎回いってたら、ね。大変ですし(笑)毎度ぶち切っててすみません(がく)
あぁ…かっこ可愛いディノさん萌え。でも表現出来ない…くそう(笑)
本誌をもっかい見てディノさんの色気とかっこ良さに萌えてきます…(笑)