ルックはサイドの机の引き出しから小さな瓶を取り出すと、蓋を開けて指に中の液体を絡ませる。
透明な緩いゼリー状の液体は微かに甘い芳香がした。
その香りに、荒く呼吸して息を整えようとしていた俺は顔を上げて視線を向ける。
濡れるルックの指先……その意図を察して俺は息を飲む。
「……ル…ック…それは…っ」
「さすがに、何も無しでは辛いだろうからね……」
微笑してルックは逃げ腰になる俺を簡単に押さえつけ、その液を後ろへと擦り付けた。
ぬるぬるとしたヌメリと共に指が1本滑り込んでくる。
「………っ!?……あっ……ぅん……ヤ――…ぁ…っ!!」
内部に潜り込む指の感触に俺は首を仰け反らせて叫びにも似た喘ぎを吐く。
そこは確かに狭くはあったが、液体の助けもあり指1本くらいなら飲み込めるようだ。
指をくちゅくちゅと動かされ、身体にとっては初めての感覚にも関わらず俺は明らかに快感を感じていた。
しかし未発達の幼い身体には刺激が強すぎて、瞳からは涙がしとどに溢れ、小さな手は耐えるようにシーツを握り締めていた。
「ふふ……ちゃんと後ろでも感じれるんだ…」
ルックは楽しそうにくすくすと笑って指の腹でポイントを探り当てて行く。
舌なめずりでもしそうな感じのルックに悪態でもついてやりたかったが、とてもそんな余裕は見つからなくて…
次々に沸き起こる快感に、ただただ甘い声を発する事しか出来なかった。
朦朧としつつある頭だったが、暫くして触れたソレの熱さにはっとして腰を引く。
何時の間にか外に出されたルック自身が、翻弄する指の接合部に触れていた。
「…や、め……無理……っ!!」
「大丈夫……」
まさか…と、思い必死で制止する俺を、あやすように優しい声で言う。
何が大丈夫だ……!!…心の叫びは当然聞こえない。
逃げようとしても内部の指は相変わらず蠢いていて、力を入れる事も出来ない。
「…ヤ…だぁ…っ!!ぜった……んん…ム、リ…っ」
喉を喘ぎに轢き付かせながらも必死で首を振る。悲痛な色を流石に感じ取ったのか、ふと身体を離した。
「……絶対、駄目?」
「…んく、ひ…っ…く……駄目…だ」
しゃくりあげる俺に呆れたような溜息をついてその涙を唇でぬぐうと
「じゃぁ……シてくれる?」
耳元に掠れた吐息を吹きかけた。
ベッドに上がるルックを潤んだ瞳で見上げる。欲に濡れた翠の瞳を見て、何を言わんとしているのかを察した。
「…………」
俺は涙をぐい…と手で拭くと、もそもそとルックの足の間に屈む。
既に主張して張り詰めたルック自身が、目の前に現れる。
両手に余るその塊を包んで、小さな舌を延ばして懸命に舐め始めた。
ピチャピチャと、子猫がミルクを舐めるような音が響く。
上から流れてくる透明な液を舐め取るように、また擦り付けるように…脈筋をなぞって舌と手で懸命に愛撫する。
「………っんむ…んん…ぅ…っ」
暫く足の間に顔を埋めていると、ルックの上体が動いた。その後にくる後ろからの刺激にくぐもった呻きが漏れる。
どうやら手を伸ばして後ろを弄っているらしい。
再び与えられる快感に震え、熱い塊を握ったまま動きが静止する。
「…口がお留守になってるよ……?」
ルックは、く…と喉で笑い小刻みに震える双丘を撫で、ひくひく動く後ろの蕾を擽るように手を上下させた。
「…ふぁ…っん……ぅん、んく…」
微妙な感覚にわけがわからなくなる前に必死で追い上げようと、喘ぎが混じる唇で先端を口内に含んで頭を動かした。
全て入らない為、めいっぱいまで頬張って、ちゅ…と、強く吸った。
途端…空気を浅く吸う音が聞こえ、ルックの欲が吐瀉された。
「ん、んぐ……っ!!……け……ふっ」
予測が出来ず、喉にまともに直撃してしまい苦しそうに咽る。
唾液と白濁した液体が咳き込む口から溢れ、流れ落ちた。
ルックは俺の顎を掴んで上向かせると、口付けて口腔内に残ったモノを吸い出してくれた。
「……ふ」
絡まる舌に甘い吐息が漏れる。
ふぅ……と、息を抜いた瞬間に身体がふわりと持ち上げられた。
「……な…!?」
急に反転する視界。
顔に埋まるシーツの感触にベッドにうつ伏せにされた事がわかる。
そのまま腰をぐい…と、持上げられ――
「ちょ…っ、待った……待…ーった!!しないって言ったじゃないか!!!」
何を意図しての事か悟ってじたばたと、足掻いた。後ろから、ふふ…ん、と笑いが聞こえる。
「誰もやらないとは言ってないだろ?……1回出したし…入ると思うけど」
飄々と言い返すルックに冗談じゃない〜!と叫んで渾身の力で逃れようと暴れたが……
「……ひぁ…っあ…」
前に回された手で自身を包まれて力が抜け、無駄に終わってしまった。
大人しくなった俺にやんわりと愛撫を続けながら、両足をぴったりと閉じ合わせ腰だけを高く抱える。
苦しい体制だったが柔軟な子供身体の為、耐えられないほどではなかった。
それよりも秘部が晒される羞恥に全身が熱くなる。
体温よりももっと熱く堅いモノが後ろにあてがわれた。
1回出したとか言ったわりに既に回復している熱さに、俺は息を飲む。
ずる…と、濡れた感触が轢き付く入口に触れた。
「………っあ…!!ひ…ぅ、うん…っっ」
ルックが身体を推し進める気配と共に、挿入されるその――
「んん……ふ…ぁ…?」
中に感じる違和感にあれ?と思い腕をちょっとだけ張って顔を下に向ける。
そこには、しっかり閉じられた太腿の間からルック自身の先端が見えていた。
確かに感じた挿入感は同時に差し込まれた2本の指のものだったらしく……
それもまた、もの凄い光景ではあったのだが……
「ル…ック…?…っあ…ぅっ」
「……仕方ないから、ね……これで許してあげるよ」
不思議そうな俺の問い掛けに、差し入れた2本の指をくねらせながら身体を揺らして足に挟ませた肉棒を擦らせた。
腰を動かすタイミングと同時に、引き抜かれ挿しいれられる指に……実際入ってもいないのにソレに犯されているような錯覚に襲われる。
腿の付け根にあたる灼熱の欲望と、その先端で自分のモノを裏側からこすられて、どうしようもない快感が内から溢れ出して来る。
「……あ、あぁ…ぅん!…ヤ…ァっん…ふぁ、アッ、ぁ…っっ」
ドクドクと熱い鼓動が時折、自分の腹にまで届く欲望から伝わる。
かたく閉じた足の隙間を何度も揺らされ、また…内部の指で的確に蹂躙されて……
俺は再び快感に昇り詰め、そのまま意識を手放した。
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